【8.旅行4日目】ミュンヘンからバルセロナへ移動。ご飯美味しい【スペイン・バルセロナ1日目/8日間】【2024夏ヨーロッパ旅行19日間】

ミュンヘン2日目、ダッハウ強制収容所跡の話は、ちょっと重い話でした。でも、行って良かったと思える施設でした。

 

ミュンヘン3日目最終日は、朝からミュンヘン空港へ向かい、ルフトハンザに乗ってスペイン、バルセロナへ移動です。

 

(バルセロナ・エル・プラット国際空港です。ヨーロッパ、犬猫、どこでもOKな感じなんですよね。いいですね)

 

空港から市内へは、エアロバスで移動。このグリーンの車体が目印です。

バルセロナ空港ターミナル1のエアロバス乗り場のエアロバス

チケットはこの券売機で買えます。

バルセロナ空港ターミナル1のエアロバス乗り場のチケット販売機

僕らはWebで往復のチケットを購入しました。そっちのほうが楽です。

バルセロナ Aerobúsの往復チケット Webで購入

 

バルセロナ、どうだった?と聞かれて、まず最初に出てくるのはご飯の話ですね。サグラダ・ファミリアとかのガウディの建築もいいですし、海とか市場とか旧市街とか、いろいろと街もいい感じなんですが、やはり、まあともかく、ご飯が美味しいです。

 

バルセロナで食べたもので、個人的なヒット、ベスト3は、以下の3つです。

1.エビとイカのピンチョス。

エビとイカのピンチョス スモークサーモンのピンチョス エビとイカのピンチョス

塩とガーリックとオリーブオイルで炒めたイカとエビが、焼いたバゲットに乗ってる、それだけなんですけど、エビもイカも、新鮮で甘みがあってプリプリで、ともかくとても美味しいんです(左のはスモークサーモンのピンチョス。これも美味しかったですが)。

毎日くらい食べたかも。

 

息子は、フォアグラとサーロインステーキのとかも頼んでました。これも美味しかったそうですが、ともかく、僕は、エビとイカでした。

フォアグラとサーロインステーキのピンチョス

サーロインステーキとししとうの素揚げのピンチョス

この、いろいろなところに登場する、ししとうの素揚げがまた美味しいんですよね。

 

2.パエリア。

ロブスターパエリア

(なんか、あんまりきれいじゃない絵面ですみません…)

息子は、スペイン行ったらパエリア食べまくろうと考えてたらしく、パエリアも結構食べてみました。イカ墨のパエリアってのがあって、結構期待したんですけど、こっちは意外と普通。

イカ墨のパエリア

 

で、一番美味しかったのは、ロブスターパエリア。ロブスターパエリアのほうが断然好みでした。

ロブスターパエリア ロブスターパエリア

写真を見る限り、ロブスターパエリアの写真は、少なくとも3枚ありました。写真撮ってないときもあると思いますので、たぶん4〜5回くらい食べたのかな?バルセロナは7泊8日の滞在でしたから、ちょっと食べ過ぎですか?

 

そういえば、パエリアについては、今でもちょっとよくわからないと思ってる話がありまして。

なんか、以前に誰かに聞いたところでは、スペインでは、「パエリアは昼の食べ物」らしいんです。夜にパエリアは、あまり食べないし、なんか違和感がある、と。日本でいうところの、なんですかね? うどんとか? 夕飯にうどん食べる人もいると思いますけど、まあ、なんかそういうことなんだと、聞いたことがあったんです。

だから、昼飯に食べようと思ってたら、気に入って何回か行ったあるお店では、「パエリアは18時からしかオーダーできない」ルールだったんです。

「え?」と思いましたが、結局どういうことだったのかはよくわからずじまいで。

で、18時とかに頼むと、結構すぐに出てくるんですよ。パエリアは普通、オーダーしてから出てくるのに30分とかかかりますよね。他のお店では、やはりそうだったんですけど、この店は、頼むと結構すぐに出てくるんです。だけど、18時からしか頼めない、みたいな。

この店では、このロブスターパエリアは特別メニューみたいな扱いで、人気のメニューの一つだったんですけど、もしかすると、大きな鍋で10皿分とかをまとめて常に作ってて、それの初回の出来上がりが18時、ということだったんですかね?未だに謎のままです。

 

3.パタタス・ブラバス。

パタタス・ブラバス

ポテト(パタタス)のブラバスソースがけ、という、そのまんまの料理。

一口大に切ったじゃがいもを揚げ焼きにして、そこに(多分)マヨネーズがかけてある感じ。それに、添えられているブラバスソース(赤いやつ)を、お好みで好きなだけつけたり、ドバドバ掛けたりして食べるという、おつまみポテト的なやつです。

どこで食べても、これはかなり美味しかった。

 

ブラバスソースは、にんにくとパプリカのみじん切りをオリーブオイルで炒めて、そこにトマトピューレとパプリカパウダーを結構多め、少し唐辛子とかで辛味も加えて、みたいなソースです。

マヨネーズも、フランスとかスペインのマヨネーズは、日本のみたいに濃厚ネットリした感じじゃなくて、卵の黄身とお酢と油と塩をよく混ぜた、みたいなシンプル、あっさりした感じのですね。ピンチョスとかも、魚介系はこのマヨが使われてるのだけれど、このシンプルなマヨネーズが、とても良く合うなと思いました。

日本のマヨネーズの、あのネットリ感、全てをマヨ味にする感じが、実は僕、好きじゃなくて、マヨネーズ嫌いんですけど、スペインのマヨネーズは美味しかったですね。

 

番外編:マッシュルームが美味しかった。

デカくて肉厚で、ぬるっとしててジューシーで、味も良いという、至れり尽くせりな感じ。

ししとうの素揚げも結構食べまして、それも美味しかったんですが、番外編としてどっちか一つ上げるなら、間違いなくマッシュルームでしたね。今回の旅行で、マッシュルーム好きになりました。

(これは、サン・セバスティアンで食べたマッシュルームです)

スペイン、サンセバスチアンで食べた大きなマッシュルーム

 

エビとイカのピンチョス、また食べたいな。

 

(海外あるあるですが、なんか、2人分のつもりで2つ頼んだら、普通に4人前くらい来ちゃうご飯、スペインでもありましたね)

 

酔っ払っててあまり覚えてませんでしたが、写真見てたら、こういう普通のトルティーヤ・チップスとサルサみたいなので、白ワインを飲んでもいたようです。

トルティーヤ・チップスとサルサソースと白ワイン

たぶん、ホテルのすぐ近く、斜向かいくらいにあったレストランのテラス席。明るいけど、多分もう夜9時くらいだと思います。真っ昼間から飲んでた日もありましたが。

 

続きます。

Posted in 家族で/お出かけ/お食事, 2024夏 ヨーロッパ旅行 | Leave a comment

【7.中長期の旅行で役に立ったもの】紙皿とフォークとスプーン、ナイフ、カップと携帯湯沸かし器【2024夏ヨーロッパ旅行19日間】

今回の旅行、18泊19日(現地16泊)と結構長かったんですが、ホテルを朝食付きで予約すると2人で+50〜70€くらいする宿が多かったので、朝食は一切つけませんでした(160円換算で50ユーロでも8,000円ですから、16泊だと少なくとも13万くらいするわけで、そりゃ、つけないほうがいいかなと)。

で、基本は、出掛けに街をぶらぶらしながらカフェとか入って朝ご飯食べればいいか、と考えてたんですけど、たまにはホテルの部屋でのんびりしたい朝とか、スーパーで買ったフルーツとか食べたいこともあるかな、と思って、日本からちょっと準備して行ったり、現地で買ったものがあります。

 

それがこちら。

百均で買った軽くて割れないコップと、240V対応の携帯湯沸かし器、スープの元、オヤツのマグカップヌードル。これらは日本から持って行きました。

カップも湯沸かしポットも、あるホテルにはあるんですが、ないホテルもありますし、湯沸かしポットがあまり衛生的じゃないところもあったりして、結構気を使っちゃいます。

 

こういう感じでお湯を沸かして、コーンスープとか味噌汁とか、たまに飲んでました。

海外は100Vじゃなくて220Vとか240Vとかなので、240V対応のじゃないと駄目です。でも多分、こういった製品のほとんどがそもそも海外製だから、大抵は240V対応なのではないかと思いますが。

そして240Vだから、すごいスピードでお湯が湧きます。カップ1杯30秒とか45秒とか、そんな感じ?

 

あとは、当然ながら、コンセントの変換プラグと、荷物の重さを量れる「携帯用のはかり」。

変換プラグは電圧変更できるタイプのもありますけど、重くなるし面倒くさいので、そもそもが220V〜240V対応の機械のみを持っていくようにしたほうが良いです(今どき、充電器とかスマホとか、海外製の製品のほうが多いから、ほとんどそうだと思います。ドライヤーとかは要注意)。

はかりは、飛行機の機内持ち込み重量(エアラインによって違いますが、大体7〜10kgくらい)をオーバーしてないかを量るのに、とても重宝しました。オーバーしてる場合は、チェックインのときだけ、重めのものをそっと、「身の回り用品用のトートバッグ」に移して、基準内になるようにします。

実際には、「見た目でそのくらいの重量に収まってるっぽい」荷物は、ほとんど量られることないですけどね(今回で言えば、吉祥、エアチャイナ、ルフトハンザ、ブエリング、タイと、5つのエアライン使って6回飛行機乗りましたけど、1度もチェックされませんでした)。

 

SIMも日本で用意して持っていったんですが、OrangeのSIM、良かったです。

スペイン100GB+他のヨーロッパの国で16GB使えるという、まさに我々のためにあるようなSIMでした。Amazonで買って、あらかじめ日本でアクティベートしてから持っていきます。

息子用と自分用で2枚。これに加えて、万が一容量を使い切ったり、うまく使えなかったりしたとき用に、もう1枚、別の会社のSIMも持っていきました。

 

現地のスーパーで買ったのが、紙皿と、プラ製の使い捨てのナイフ・フォークとスプーン、紙ナプキン。

ナイフも必要です。

ちゃんと硬さがあって、薄めの刃が付いてるのを選べば、果物やパンをカットしたり、皮むいたりと、いろんなことに使えます。

行きの飛行機の機内食についてるのを、(できれば使わずに)持っていってもいいかも。

 

これだけあれば、スーパーで、ハムとかチーズとかトマトとか買ってきて、部屋で軽く朝食、みたいなのも簡単です。

ミュンヘンで滞在してたホテルの近所のスーパー。カールスプラッツ広場の向かい、シュッツェン通り沿い。短い滞在でしたが、毎日何かを買いに行って、結構お世話になりました。

 

そのままで食べられるローストチキンのスライス。チーズと一緒にパンに挟んで朝食にしたり、部屋でちょっとビール飲むときに、つまみにしたり。

 

ミニトマトは、食べたい数だけ洗ってすぐに食べられるので、1パック買っておくと、何かと便利です。

 

一番よく食べたのはキウイでしたね。ビタミンも豊富だし、ナイフとスプーンがあれば、半分に切ってすぐ食べられて、重宝しました。

旅行中にキウイをカットしてビタミン補給

ナイフがあれば、クロワッサンとかロールパンに切れ込み入れたりとかも簡単にできます。

 

あとは、消費期限の近い保存食のご飯と、お茶漬けのもとも、すこしだけ持っていきました。

ヨーロッパ旅行に持っていったオニシのご飯 ヨーロッパ旅行に持っていったお茶漬けのもと

ご飯はかさばるので、2つだけ。美味しかった。

 

水は、ともかくたくさん買いました。2人で毎日2L分とか、そのくらいは買ってたと思います。

 

このよくわからない寿司(失礼!)と、チュッパチャップスジュースは、怖くて手が出せませんでした。

 

ホテルの裏のコインランドリー。

 

38分4.5ユーロ。高いのか安いのか?

 

乾燥機は、10分2ユーロです。20分くらいかけたかな。

 

洗濯してる間、周りを見てたら、スーツケース一つ持って友達と2〜3人でヨーロッパ内を巡ってる風の若い子たち、よく見かけました。地続きだし、言葉も結構通じるだろうし、そういうところ、羨ましいですね(2週間分くらいの洗濯物、パンパンに詰め込んで洗濯してましたが、多分、全く洗えてないのでは?)

 

【追記】

あとで思い出したんですが、この旅行に、持っていかなかったもので、「持っていったほうが良かったもの」が一つあります。

それはこちら

ワインオープナー&栓抜きです。

DULTON ワインオープナー兼ボトルオープナー1

少し長めの旅行だと、外のお店ばかりでなく、今日はホテルの部屋で、ちょっとビールとかワインとか飲みたいなと思うとき、あると思います。

そういうとき、スーパーとかコンビニみたいなお店でちょっと何か買って部屋に戻ると、大抵開けるものがないんですよね(缶ビールとかスクリューキャップのワインボトルなら大丈夫ですけど、ヨーロッパとか行くと、結構な確率で、売ってるのが瓶ビールだったり、コルクのワインボトルだけだったりもします)。

フロントでオープナー借りてくれば良いんですけど(僕は今回はそうしました)、いちいち借りに行ってまた返しに行って、というのが結構面倒でした。ワインオープナー&栓抜き兼用のを1本持ってたら便利だと思います。

 

続きます。

Posted in 家族で/お出かけ/お食事, 2024夏 ヨーロッパ旅行 | Leave a comment

【6.旅行3日目】旧ナチス・ダッハウ強制収容所跡【ドイツ2日目/3日間】【2024夏ヨーロッパ旅行19日間】

ミュンヘンの2日目は、電車とバスにのって40分くらいのところにある、ダッハウ強制収容所という、旧ナチスの強制収容所跡を見に行きました。

 

旧市街の入口、カールスプラッツ広場にあるKarlsplatz(カールスプラッツ)駅から電車に乗ったんですけれど、ミュンヘンには、市内を走る「Uバーン」という地下鉄と、「Sバーン」という近郊の都市にいく鉄道が走ってて(あと、ミュンヘンにはトラムも走ってますね)、今回はSバーンに乗るのに、駅でなんとなくで適当にチケットを買ったら、息子の分のチケットを間違ってUバーンのを買ってしまっていたらしく…。

当然改札を通れると思っていたので、二人して同時に改札を通ってしまったのだけれど、息子が入れず、ゲートのあちらとこちらで離れ離れになってしまいました…。

おかしいね、と思って困っていたら、駅の職員みたいな人が、わざわざ助けに来てくれて、息子を券売機まで連れて行って、チケット一緒に買ってくれました。

ありがとうございましたm(_ _)m

 

ダッハウ強制収容所跡に行くには、まずSバーン2番の電車でDachau(ダッハウ)駅まで行って、そこから726番バスにのって10分くらいのKZ-Gedenkstätte(強制収容所記念碑)駅で降りると、もう施設の入口が目の前です。

電車が25分とかで、バスが10分くらいで、乗り換え含めて合計40分くらい。

 

KZ-Gedenkstätte駅で降りる人は、ほぼ皆がこの施設を見に来た人たちなので、バスを降りたら、みんなと一緒の方向に歩いていけばOK。

バスからみた郊外のエリアも、とても緑豊かで、ミュンヘンは本当に美しい街だなと思いました。

 

施設の敷地に入ると、すぐ左手に受付の建物があります。単に中を見たいだけなら、何の手続きもしないてそのまま無料で入れるのだけれど、オーディオガイドとかが借りたいならば、ここで手続きをする必要があります。

オーディオガイドには日本語もあるので、借りたほうがいろいろ詳細の説明が聞けていいと思います。学生は学割が効いて、学生証を預けると学生料金で借りれます。金額がいくらだったかは忘れました。15ユーロくらいだったかな。そんなに高くなかったと思います。

 

そういえば、電車のダッハウの駅を降りたら、急に土砂降りの雨が降ってきました。

日本からレインコート持っていったんですけど、なぜかたまたまこの日は持って出てなくて途方にくれそうになりました。でも、とりあえず行くしかないか、ということで、強制収容所跡まで行ったら雨がやんで、結果オーライでしたけどね。雨具は持参をおすすめします。

ミュンヘン ダッハウ駅についたら雨

夏のヨーロッパ、地域によってもいろいろでしょうが、結構、降る日は降るみたいですよ。

モンベルのバーサライト ジャケットという薄手の防水シェル、丸めると小さくなって、旅行におすすめです。

 

畳むと、このくらいコンパクトになるので、普段はランニング用のバッグに入れて、犬の散歩のときの「もしもの備え」で持ち歩いてます。

 

ホテルを朝8時半位に出たので、強制収容所跡には9時過ぎくらいには到着できてました。

これはかなり正解だったみたいで、僕らがついた頃は、まだ人もまばらで、施設内を落ち着いてじっくりと見て周ることができたのですが、色々と見て、11時過ぎに施設を出る頃にはかなり人が多くなってて、どこも落ち着いて見られない感じになってきてたし、オーディオガイドの受付も、めちゃめちゃ長蛇の列になってました。

行く方は、早め早めがおすすめです。

 

強制収容所の施設跡地は本当に広くて、中には、実際に労働作業をさせられていた建物そのものも残ってます(今は、内部は資料館みたいになっているんですけど、実際に中に入って見ることができます)。

 

収容された方たちが寝泊まりをしていた棟は、当時の建物を再現して建てられたもので、当時は全部で34棟あったのだけれど、その中の2棟のみが再現されています。

 

内部に入ると、10畳くらいのスペースに、びっしりと三段ベッドが造作されていて、一人分のベッドは、奥行き2m、幅50cm、高さも50cm位しかない、ものすごく狭い、「人一人が寝るのが限界」のスペース。

この1区画が1人分のスペースです。

 

トイレは、仕切りもなにもない4〜5畳くらいのスペースに、便器が10個くらい置かれているだけの場所で、そこで集団で用を足すようになっています。

 

お風呂は、公園の噴水みたいな直径1.5mくらいの丸いお皿みたいな形で、その中央から水が出るようになっていて、そこで5人位でまとめてシャワーを浴びるようになっています。


 

施設跡地の土地の中に、ローマ・カトリックとか、ロシア正教とかの教会や聖堂、追悼のモニュメントのようなものがそれぞれ作られていました。

基本的には、ユダヤ人=ユダヤ教徒ということだと思いますが、では、なぜここにキリスト教の施設やモニュメントがあるのか?という点が、こういった施設を見たときに感じた疑問でした。

後で調べてみたところ、ダッハウ強制収容所には、キリスト教聖職者も収容されていたのだそうです。加えていうならば、ナチスの強制収容所というと、まずはユダヤ人の方々が収容されていた、ということが頭に浮かびますが、実際には、ユダヤ人だけでなく、社会的に影響力があり、ナチスに対して抵抗していた人たち、キリスト教聖職者や政治家、教師、芸術家なども収容されていたのだそうです。

また、「当時のローマ教皇ピウス12世(在位 1939年~1958年)が、ナチス・ドイツのユダヤ人迫害に対して、積極的な反対行動や意見の提言を行わなかった」ことに対して、近年、ローマ教皇庁が、遺憾の意を表す文書を発表などしていることからも、「キリスト教徒でもあるナチス・ドイツの犯罪者たちが、ユダヤ教徒を迫害し虐殺した」「それを、キリスト教として止めることができなかった、何の有効なアクションも取ることができなかった(本来ならば、何かしらの歯止めにつながるようなアクションを取ることもできえた)」という側面からの捉え方もあるのかなと。

 

施設の左奥のエリアには、ガス室があります。

 

ここのガス室は実際には使われなかったらしいですけれど、どうやって大量虐殺をするつもりだったのか、みたいな説明とかもあって、本当に恐ろしい施設だなと。

こんな恐ろしいことを考えついて、それを実行に移すことができるとは、人間というのは恐ろしい生き物です。

 

殺害するユダヤ人たちに察せられないように、ガス室の入口には「シャワー室」(BRAUSEBAD)という偽物の表示が掲げられています。

実際に天井にはシャワー設備も取り付けられていて。

トイレとかも全部そうなのだけれど、すべての施設が、大人数を一度に入れられるようになっていて、このガス室には、150人くらいを一緒に入れられるような広さになっています。

表現が難しいのですが、こういった施設のつくりそのものに、人間を一人一人の意識をもった「人」として尊重せず、ある種の「かたまり」として扱って、人間の尊厳を踏みにじる、そういった意図が現れているように感じました。

 

その隣の部屋が、何もない部屋なのですが、そこが「死体置き場」です。

ガス室で殺された人々は、そのまま隣の部屋に運び出されます。

 

その更に隣の部屋が「焼却施設」。

日本人は火葬文化だから、「遺体を燃やす」ということに対してはそこまで違和感を感じないかもしれないですけれど、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は「土葬」であり、こういった土葬文化の宗教では、火葬は基本的にタブーなのだそうです(近年では、火葬を受け入れる考え方もあるそうですが。魂の受け皿である肉体を燃やしてしまうと、復活して天国に行くことができない、という考え方が根底にあるのだとか)。

出典: https://www.shizensou.net/essay/ronkou/doso-to-kaso.html

『イスラエルで、2004年に火葬を主張した“進歩的”な葬儀社が火葬場を新築してみたが、ユダヤ教徒に放火されて焼け落ちた。その後に再開されたけれどもその正確な場所は伏せられたままという』(逆に、インドから発祥した仏教、ヒンズー教、ジャイナ教、シーク教などは、みな火葬ですね)。

 

そういった宗教/文化的背景まで知ったうえで、人を150人まとめて殺害して「焼却」してしまうという行為を考えると、それは、何重にもとんでもない罪深い行為を重ねているのだということがわかります。

ちなみにですが、「第2次世界大戦中のナチス・ドイツの重大な戦争犯罪を裁くため開かれたニュルンベルグ裁判は、平和と人道に対する罪で1946年10月1日に10人のナチス首脳や軍人に死刑を宣告した。同月16日に絞首刑を執行された10人は火葬され、処刑前に服毒自殺したゲーリングの遺灰とともにミュンヘン市内の川にまかれた」ということです。

 

(こちらは、施設の奥にある像です。申し訳ないのですが、像の名前は失念してしまいました。「名もなきユダヤ人の像」のような名前だったかと思います)

 

すごく恐ろしい歴史に思いを馳せ、様々なことを考えさせられる訪問でしたが、行って良かったと思います。

 

(帰りの電車のダッハウ駅のホームにて。ヨーロッパの電車は、自転車OKです。もっというと、犬も猫もOKだし、何でもOKです。みなさん、電車降りると、ホームをそのまま自転車で走っていきます☮)

 

続きます。

Posted in 家族で/お出かけ/お食事, 2024夏 ヨーロッパ旅行 | Leave a comment